軽貨物ドライバーは車両購入すべきか?それともリースがお得か?
軽貨物ドライバーとして働き始める時ってどうしたらいいのか悩みどころですよね?
そうなんです。今回は弊社のドライバーさんの例をあげて話を進めて行きます。
車両購入のメリット・デメリット
軽貨物運送で主に使用する軽バンは、車両価格も他車と比べても安く、燃費もいいですし、車税も安いですし、メンテナンス費用も他車と比べても高額にはならないので、所有する負担は少なくて済みます。
そのため、自分の車として所有し、自分なりに工夫してメンテナンスをすれば、長期で見ればとてもお得だと思います。
新車でなくても、新中古などの車を購入すれば更にお得感は増します。
反面、自分で車両を購入し、営業ナンバーを取得し、任意保険や税金、車両の修理やメンテナンスも全て自分で対応しなければならないので、初期費用が大きく感じますし、すぐに仕事を始めたいのに、前準備や手続きに時間がかかります。
リースのメリット・デメリット
車を購入する初期費用を必要とせず、すぐに仕事を始められるのが大きなメリットです。また、税金や保険や車検費用も含まれていますし、面倒な手続きをすることもありません。
契約条件にもよると思いますが、弊社の車両リースのように、タイヤ交換やオイル交換などメンテナンス費用も含まれていますので、常に良いコンディションで車に乗ることができます。
税制面では、車両購入の場合には減価償却などの計算をしなければなりませんが、リースの場合は全額損益として計上するので、節税にもつながります。
初めて軽貨物ドライバーとして働く方、初期費用を抑えたい方、車両メンテナンスが不得意な方は、リースで仕事を始める方が負担感は少ないと思います。
デメリットとしては、リース期間が中長期になると車両購入した場合と比べて割高になってしまうことです。
弊社所属のドライバーさんを例にあげても、経験者以外の新規のドライバーさんのほとんどが弊社が用意しているリース車からスタートしています。仕事に慣れて、十分に稼げるようになって車両購入するドライバーさんが多いです。
車両購入?リース?・・・結論
結論としては、軽貨物ドライバーとしてすぐに働き始めたい方は、リースをお勧めします。時間的にも経済的にもゆとりのある方は、車両購入をした方が良いと思いますが、仕事に慣れるまではリースではじめて、自信がついてきて仕事も軌道に乗ってきたら車両を購入する、というのが最も堅実的だと思います。
軽貨物車両の維持費
軽貨物車両の維持費には大きく分けて二つの維持費があります。
(1)車体に関わる維持費
(2)税金や保険
(1)車体に関わる維持費
(1−1)整備費用
軽貨物車両の維持費の中で整備費用はとても重要です。メンテナンスを怠ると、故障の原因になったり、燃費が悪くなります。車両のメンテナンスは費用を乗り始めから念頭においておく必要があります。
(1−1−1)タイヤ交換
軽貨物車両のタイヤ交換の目安は30,000km〜35,000kmだと言われています。平均的な軽貨物車両の1年間の走行距離とほぼ同じですので、一年に一回はタイヤ交換をした方がよさそうです。
タイヤ交換の料金の相場は、¥15,000〜¥35,000くらいでしょうか。冬のスタッドレスタイヤを必要とするケースもあると思いますので、プラスアルファで予算を組んだ方がよさそうです。
(1−1−2)オイル交換
オイル交換費用は店舗にもよると思いますが、¥3,000〜¥6,000くらいでしょうか。年間走行距離35,000kmだとして、年に5〜6回のオイル交換が目安となります。
(1−1−3)バッテリー交換
バッテリー交換は2〜3年に一度の交換が目安です。バッテリー交換の料金の相場は、¥20,000〜¥30,000くらいでしょうか。年間で言うと料金の半額は予算に入れた方がよさそうです。
上記以外でも、エアコンフィルター交換やブレーキオイル交換などの費用も加算した方がいいです。
(1−2)ガソリン代
ガソリン代は、走行距離や業務内容によって左右しますが、ある程度の試算はできます。
ガソリン代=ガソリンの値段✖️走行距離➗燃費
例えば、弊社のドライバーさんの平均で言うと、1ヶ月の走行距離が3,000kmで、燃費がリッター20km、ガソリン代(レギュラー)¥150(2021,09,24現在)なので、
150✖️3,000➗20=¥22,500で、1ヶ月のガソリン代は¥22,500という事になります。
(1−3)駐車場代
自宅や会社に余分の駐車場がある場合以外は、駐車場代も維持費として計算しておく必要があります。
地方だと¥10,000以下の駐車場はありますが、都心だと¥20,000〜¥30,000ぐらいが相場です。
駐車場代はコストを抑えるポイントでもあるので、今から近所の安い駐車場を押さえておくといいかもしれません。
(2)税金や保険
(2−1)自賠責保険料
自動車保険でマスト事項が自賠責保険料です。自賠責保険料は基本的に、軽貨物車両の2年おきの車検に伴って2年間保証の自賠責保険に入ります。
軽貨物車両の車検時の自賠責保険料は一律で¥21,140となっています。
(2−2)任意保険
軽貨物ドライバーとして万が一の時のために任意保険に加入することをお勧めします。
対人賠償保険と対物賠償保険は無制限、車両保険と貨物保険は車両や業務に応じて加入するといいでしょう。
軽貨物車両の任意保険の相場は、¥100,000〜¥150,000と保険内容やプランによって大きくことなります。
(2−3)軽自動車税
軽自動車税は最初に受けた検査の時期によって納税額が異なります。
・平成27年3月31日までに最初の車検を受けた場合、¥3,000となります。
・平成27年4月1日以降に最初の車検を受けた場合、¥3,800となります。
(2−4)自動車重量税
自動車重量税は、車両の重量によって課税される税金で、新規届出から13年前後で課税額が異なります。
・新規届出から13年が経過していない車両の場合、¥5,200となります。
・新規届出から13年以上経過し18年以上経過していない車両の場合、¥5,400となります。
軽貨物車両の年間の維持費の合計は?
これまで見てきた通り、車体に関わる維持費と税金や保険を合わせると、年間の維持費の合計は、約¥300,000ほどかかることがわかります。
この金額を念頭において1年間の予算を組み、しっかりとメンテナンスすることで、安心して仕事に取り組むことができるようになると思います。
また、この維持費のコストを削減する方法も考えて行くことをお勧めします。
弊社のドライバーさん達に聞いてみると、少しでもガソリン料金の安いスタンドに行ったり、タイヤ交換・オイル交換を安く行ってくれる工場を見つけてきたり、駐車場代が安いところ、保険の安い代理店などを見つけたり、それぞれ工夫してコストの削減をしているようです。
次回は、軽貨物車両の営業ナンバーの取得方法の記事を投稿する予定です。
投稿者プロフィール
最新の投稿
- 記事2023年6月11日梅雨到来!雨の日の軽貨物ドライバーの働き方
- 記事2023年4月9日物流業界に迫る2024年問題|軽貨物ドライバーへの影響は?
- 記事2023年2月13日インタビュー記事:異色の経歴を持つ20代の軽貨物ドライバー
- 記事2023年1月23日軽貨物ドライバーはインボイス制度にどう対応する?